（一財）先端建設技術センター（以下、ACTEC）では、公共工事等における新技術活用システム※1の活用方式「テーマ設定型（技術公募）※2」の実施にむけて、『水中点検ロボットを使用したコンクリートダム堤体の水中点検技術』の性能評価項目及び試験に対する意見を、本日から令和2年2月18日（火）まで募集します。

　水中構造物の点検・調査のうち、国土交通省所管ダムにおけるダム堤体については、管理開始後３０年を目途にダム総合点検が実施されています。同点検では、構造物の気中部、内部（監査廊）の状態や点検記録等よりダム全体の健全性を把握しており、健全性に特段の問題は確認されていません。しかし、コンクリートダム堤体上流水中部については、潜水士による点検の困難性や過酷性が課題となっております。一方で、これらを解決する技術としては、ＲＯＶ（Remotely Operated Vehicle）等を使用した水中点検技術が複数開発されています。これらの現状をふまえ、コンクリートダム堤体上流水中部を直接点検し、ダムの健全性を確認することは非常に意義があります。このため、供用中の水中構造物における安全かつ効率的な点検に適した技術を選定するためには、性能評価項目及び試験方法を設定した上で、同一条件の下で試験を実施し、その特徴や性能を比較表としてまとめる必要があります。

　本件は、「水中点検ロボットを使用したコンクリートダム堤体の水中点検技術」に係る「性能評価項目等」、それらを確認するための「試験方法・条件」を設定する上で関係者のご意見を伺うことを目的とするものです。
　なお、今回作成する比較表は、水中点検ロボット等の機器の認定を行ったり、各技術の性能に順位を付けたりするものではありません。

　なお、本技術の「テーマ設定型（技術公募）」の実施は、平成３０年６月末に第三者機関等として選定された ACTEC が行うものです。

※1：公共工事等における新技術活用システムとは、民間事業者等により開発された有用な新技術を公共工事等において積極的に活用していくためのシステム

※2：現場ニーズに基づき募集する技術テーマを設定し、民間等の優れた新技術を公募して実現場で活用。評価を行う方式