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3H工法

3H(スリーエイチ)工法研究会の発足について

3H工法パンフレット
3H工法は、Hybrid(複合あるいは合成)、Hollow(中空)、High pier(高橋脚)の頭文字から命名されました。
国土交通省は、平成28年9月に「i-Construction ~建設現場の生産性革命~」を開始し、建設DXを推進してきました。さらに令和6年4月には「i-Construction 2.0 ~建設現場のオートメーション化~」を策定。これまでの「ICT活用」から一歩踏み込み、「施工のオートメーション化(自動化・ロボット化)」と「現場の省人化」を柱に、さらなる生産性向上を加速させています。
3H工法は、コンクリート構造の高橋脚構築において、構造と施工の合理化、省人化、工期短縮、コスト削減、そして安全性の向上を同時に実現するもので、コンクリート工の生産性向上や建設現場のオートメーション化を推進する施策に合致するものです。さらに、中空断面構造は充実断面と比較して資材使用量を削減できるため、カーボンニュートラルの観点からも極めて有利な工法であると考えます。
まさに国が推進する生産性向上に合致し、建設業界が目指す「新3K(給与・休暇・希望)」の推進を強力に後押しするものです。

【特徴】

  • 1. シンプルなSRC合成構造の実現: 多数の軸方向鉄筋をスパイラルカラムへ集約・置換することで、配筋の輻輳を解消し、合理的な構造形式を実現。
  • 2. 中間帯鉄筋が不要な中空断面構造: プレハブ化したスパイラルカラムを採用することで、従来の中空断面で課題となっていた複雑な中間帯鉄筋が不要。
  • 3. 慣性力の低減による耐震性の向上: 中空断面化により橋脚の自重を削減し、地震時の慣性力を低減。
  • 4. 3Hパネル(プレキャスト埋設型枠)による工期短縮: 現場での型枠組立て・解体工程を省略し、大幅な工程短縮を達成。
  • 5. 現場の省人化と安全性向上: プレハブおよびハーフプレキャスト部材の採用により、現場作業を最小限に抑え、高所作業の軽減と労働生産性の向上を両立。
RC構造とSRC合成構造の比較
RC構造とSRC合成構造の比較
スパイラルカラム
スパイラルカラム
3H工法の方式
3H工法の施工方式

【開発の経緯】

本工法は、平成7年度より当時の建設省土木研究所、(一財)先端建設技術センターおよび民間11社による産官共同研究「プレハブ・複合部材を用いた山岳部橋梁の下部工の設計・施工技術に関する共同研究」の成果として開発されました。
当初の特許(平成9年出願)は20年の経過をもって期間満了となりましたが、鋼材と鉄筋配置の最適化、および耐震基準の見直しへの適用性向上を図った新規特許3件を平成29年に出願しました(令和元年に登録)。これを受け、平成29年度道路橋示方書の改訂に対応した設計・施工マニュアル、積算資料、パンフレット等の技術資料を整備して平成30年11月14日に同センターと民間10社により新たな「3H工法研究会」を発足いたしました。
建設業界の生産性向上に寄与する工法として、さらなる適用拡大を目指しています。

【施工実績】

3H工法の施工実績は、令和8年3月末現在、19橋梁、46橋脚、総工事数は30件です。新規案件も国内外で計画されています。
最近の適用事例では、令和5年4月に開通した、成瀬ダム付け替え国道342号の1号橋「夢仙人大橋」および2号橋(赤滝大橋)の4基の橋脚に採用されています。また、令和9年夏に暫定開通が予定されています国道289号八十里越 福島県南会津郡只見町〜新潟県三条市(延長約20.8km)5号橋梁の3基の橋脚に採用されています。中央部の橋脚は、80m超の高さです(最初の頁の右の写真:昇降式移動型枠方式を採用)。

成瀬ダム付け替え国道342号(全線開通:令和5年4月)夢仙人大橋 橋脚3基
成瀬ダム付け替え国道342号(全線開通:令和5年4月)夢仙人大橋 橋脚3基
赤滝大橋 橋脚1基
赤滝大橋 橋脚1基
国道289号八十里越 福島県南会津郡只見町〜新潟県三条市(延長約20.8km)暫定開通(令和9年夏予定)5号橋梁橋脚3基
国道289号八十里越 福島県南会津郡只見町〜新潟県三条市(延長約20.8km)暫定開通(令和9年夏予定)
5号橋梁橋脚3基

【終わりに】

当研究会は、3件の新規特許を取得し、令和7年度の道路橋示方書の改訂の双方に対応した、設計・施工マニュアル、積算資料、パンフレットの新たな技術資料を整備しております。今後、業界の生産性の向上の一役を担う工法として、国土交通省、(一社)日本建設業連合会など産学官と連携を図りながら、更なる適用拡大を図ってまいります。

◆3H(スリーエイチ)工法研究会構成会社
(一財)先端建設技術センター、(株) IHIインフラスクエア、(株)安藤・間、(株)奥村組、佐藤工業(株)、清水建設(株)、JFEスチール(株)、東急建設(株)、飛島建設(株)、日本ヒューム(株)、(株)フジタ

事務局:(一財)先端建設技術センター 研究企画部 TEL:03-3942-3991 FAX:03-3942-0424