杭先端が支持層に未到達の場合，設計支持力が得られず構造物の安定が確保できません．支持層に過到達の場合，施工ロスが大きくなり工程に影響します．
　鋼管杭等を地盤に設置するためのボーリング技術は，いまだに経験に依存しています．載荷試験では試験に時間やコストを要するため，杭全数を打止め管理することは困難です．鋼管杭先端が支持層に到達したかどうかを削孔中に，リアルタイムに評価する定量的評価技術はほとんど存在しないのが現状です．そのため，精度よく迅速に支持杭の支持層管理（打止め管理）を行うことができる技術が求められています．
　特にダウンザホールハンマーを用いた空気圧駆動の打撃系掘削装置は，油圧駆動掘削装置と異なり，地盤の硬軟のパラメータとなる各種油圧データが測定できないので，油圧系機械の評価方法が適用できません．そのため，現在でも掘削時に排出される掘削ズリの目視確認等の定性的な手法や，一律とは言えないオペレーターの運転操作による掘進速度等，定量的地盤状況の把握につながらないデータに頼る他はなく，支持層到達を定量的に評価できていません．
　以上の状況を踏まえ，既存のダウンザホールハンマー杭掘削機械に加速度センサや深度センサ，削孔速度センサ，空気圧センサ，無線伝送装置を搭載し，クラウド上で機械データを分析することで，どこにいても支持層到達をリアルタイムに評価できる装置や評価手法を開発しました．
　本技術の適用に関しては，以下にご連絡ください．

共同研究者
　・（一財）先端建設技術センター
　　東京都文京区大塚2-15-6 03-3942-3991 山本
　・株式会社 ケー・エフ・シー
　　東京都港区芝公園2-4-1 芝パークビルB 館11 階 03-6402-8256 渡邉
　・アールシーアイ株式会社
　　東京都港区芝公園2-4-1 芝パークビルB 館11 階 03-6402-8256 阿波